FC2ブログ
散歩中の夢。ひとつの出会い。
とある珈琲屋さんで小休憩をとカウンターの左端に座って、同席しているYさんの右隣にしばらくすると、ひとりの男性がやって来た。Yさんの手元にある「アイスコーヒー」を見ながら座席にどんどん近寄ってきて店員に「あいすこーひー、あり、ますか?」とたどたどしく突っ立ったまま聞いている。背は高く180㎝以上。40代後半か、ちょっと年齢不詳なタイプ。くるくるした大きめのパーマをかけているか天然の頭に長すぎる顔、骨格が太い。日本の人に見える。
店員の女性が「はい、ありますよ!」と元気に答えると男性はYの横に、椅子を引いて入り、片方が空いているにもかかわらず極めてY寄りに座ったので、さらに不思議になってつい見入ってしまう。あとで聞いたことだけれど、Yの横に入ってきて座った際に持っていた長傘をカウンターに引っかけていたらしい。その傘がYにぶつかってきてしょうがなかったが男性はそれに気が付きながら気にもしていない様子だった、と言っていた。
男性の身体の動きもどこかしらぎくしゃくとしていて、私はどうしてもその気配が気になってしまって、ついつい見てしまっていたのだけれど、そのうち急に「見続けてはいけない、明かしてはいけない、ダメだよ」っていう気持ちになって、あぁ、これは、見つけないでくれ、放っておいてくれって言ってるんだなと思ったので、できるだけ素知らぬ顔をしていた。ちらっ、とは見ながら。横目にちらりといやに黒いつやつやの目に見られていることにも気が付きながら。
そして、その男性の前にアイスコーヒーが置かれると、用意されていた小さめのストローをさして、顔を極限にまでグラスに近付けてストローをくわえて勢いよくごくごくと飲み干す光景にびっくり。ちょうどグラスに対して顔が被さると90度になっていて、「ああ、これって犬食いって言われたりするやつだよね」と思ったけど、それ以上にどこかしら変だった。
Yは自分のアイスコーヒーにミルクを注ぎ、ゆっくりと飲んでいるように見えた。けれど、あとで聞くと隣を見てはいけない、傘のことも気にかけてはいけないんだ、と頑張って無視していたとのこと。笑ってしまった。
その時は私も自分の手元にあるオレンジジュースを思い出して何回か飲んでいて、そのうちなんと男性が2杯目を手にしていることに気が付いてしまう。それは2層になった「アイスカフェオレ」だったのと、今度は先ほどよりはゆっくり飲んでいたように見えたが、飲み干すまでが早かった。すると立ち上がってお会計を済ませて椅子の外に出る。最後には店員さんの方に向かって大きな身体でゆっくりと90度に近い深々としたお礼をして、さらに、まるで買って飲んだのでは無くてもらって飲んで嬉しかったという人のように、子供の挨拶みたいに、とても丁寧に「あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・し・たっ」と言って直り、スッと後引くこともなく今度は素早くどこかへ去って行った。彼の気配は無くなっていた。
店員さんに不思議そうな感じは見られない。機械的に動いていたかのようにも見える。彼の飲み干した後をすぐに片付け、当たり前のように次の他のお客さんの方へと向かっている。
思い出してみると、彼の持っていた傘は見た目の年齢に会わない古い日本の時代のデザインのようで、着ていたものも全体的にたいそう古い形で黒っぽくて、昔の時代の大きなコートをバサッとかぶって着ているような感じだった。

「あぁ、まるでまだお若い天狗だな」って思いクスッと笑えました。不思議な存在に時折出会うことがあります。旅先とか、神社とか、時々中央線あたりでも。だからどうってこともありませんが、わりと日常です。少し楽しい気持ちになったりします。


2018.10.05 Fri l 散歩道に l COM(0) TB(0) l top ▲

コメント

コメントの投稿












       

トラックバック

トラックバックURL
→http://cafenanairo.blog87.fc2.com/tb.php/3292-9e41eba1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)