鬼がいるのは、鬼が島。じゃなくて、自分の心の中に鬼を住まわせているかいないか、というお話しとして受け取って考えてみるといいでしょう。
私は中学生のとある頃によく悪夢にうなされて目が覚めるということが続いていました。汗だく、顔面蒼白、のような目覚め方です。怖い形相の大きな人間型に近い生きものに追われて殺されそうになる、毎日その繰り返し、という夢です。やがて、あまりに続くので、コトを明らかにしたいと思い、なぜ自分がそのような夢ばかりを見ているのか毎日悩み考えて答えを様々なところに探していました。テレビに出てくる話や書籍や人の話にヒントを求めていました。そういう点では積極的な姿勢だったと思います。
そんなある時、ふっと気が付いてしまったんです。それは起きている時に、ではありませんでした。夢の中で、気が付いたのです。いつものように化け物のような鬼のような存在に追われて、正面にそれが近付いて来てもう終わりだ、殺されちゃう、と思った瞬間にいつもなら目が覚めるのに、その日の私はその化け物に正面切って思い切り叫んでいました。
「お前は、お前は私だーっ!」
その瞬間にその存在はまるで解けてゆくように目の前から静かに消えていったのです。それ以後二度と出会うことはありませんでした。
この経験は、今でも忘れることはありません。目が覚めて思ったのは、その時期の私の心が地獄の状態だったんだよな、ってことでした。確かに人生に、環境に、人に、不満と怒りと悲しみを持って思い悩み続け、自分はひどい目にあっているという弱者の側に居ると思い込んでいた時代でした。
後になればなるほど、それらは思い込みで、ひとりで閉鎖して、閉じこもっていたことによるどうしようもなさだったと、実感していくのでした。鬼は私の中でゆっくりと大切な友となりました。
これも青春と言えば青春。その時期には必要なことで、私にとって充実感たっぷりの思い出です。



2016.01.28 Thu l sana日記 l COM(0) TB(0) l top ▲

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